2016年12月31日

大晦日


朝起きたら、玄関先に光が射し込んでいて、虹色ができてた。きれいだし、なんか嬉しい。


うちの猫はいつからだろうか、猫背な人間みたいな座り方をする。おばあちゃんみたいやな。


看板娘のお母さんは毎年おせちを手作りしている。それを看板娘が重箱に詰める。この時間と作業は、欠かせない大事なものだと思う。


来年がどんな年になるかなんてわからない。今年がどんな年だったかもうまく言葉にできない。ただわかることは、今年もくたくただ。雑煮のお餅のようにくたくたになった。そうやって訳もわからず一心不乱に頑張るしかない時期がある、年齢がある、と誰かが言う。僕はその只中にあるんだろうか。
睡眠をけずってでも、おせちをまっすぐに作るお母さんの姿を見るのは何回目だろう。テーブルに広がる煮しめや、ブリの照り焼きや、なますたちを見るたびに、心が大事だ、志が大事だ、と言われている気がして、背筋がしゃんと伸びるんだ。うちの猫にも見せてあげたい。猫背も、伸びるんやないか。

2016年12月30日

2016年、感謝。


ばうむの2016年が終わった。今度の3月でこの店は三年になる。この店を作るのは僕らだけではなかった。有難いことに。ここに来るお客さんたちが、時に愛でたり、時に叩き壊したりすることに、容易に右往左往しながら、揺るがないものを炙り出せ、とやってきたように思える。そうやって歩いてきたこの店を、僕らは気に入っている。それは歪なものかもしれないけれど。お客さんの息づかいが、しっかり聞こえる。


一息つこうとゆう目的の下で、重たい上着をドサッと脱ぎ置く音がする。それを脱いでしまえば、どの人もただの人であるのかもしれない。心が落ち着くことをやればいいし、心が踊ることにまっすぐであればいい。それが社会からどう見られることか、なんて置いておけばいい。心なんて、自分を維持することにしがみつけば、良し悪しなんてところにないのだろうから。そうやってまた上着を着て、扉をあけて、戻って行く。


ところで今年最後のお客さんは嬉しいことに常連さんだった。「暗いカフェを見つけた。」らしいけど、よく聞いとるとそれはこの店のことだった。なんでやねん。面白いのは、そんな暗い店に、よく来てくれとるのは彼女だし、今年の食べ納めにまで来てくれとるじゃないか。「マスターのブログも暗い」と彼女は言う。なんでやねん。基本的に暗いのかもしれないけど、暗がりの方が、眩しい場所より落ち着きませんか。はい、そんなこともないですね。


2016年、無事に営業を終えられたのは、皆さんのおかげです。目を瞑れば、お世話になった方々のことが浮かびます。お客さんたちの顔が浮かびます。そして、ひどい眠気が襲ってきます笑。そう、体の管理が難しいのが課題です。

今年は営業を終えますが、来年は4日に仕込みをし、5日より営業しております。よろしくお願いします。


2016年、ありがとうございました!

2016年12月29日

ランチもやります。


ランチもやります。

29日(木)営業!


おはようございます。
本日29日は、営業しております。今年最後の営業日です。感謝をこめて、店を開けたいと思います。


憩いの時間が合えば、ぜひいらしてください。
お待ちしております。



2016年12月28日

28日、営業。


明日で今年最後の営業日。「今年はお世話になりました。また来年ももよろしくお願いします。」と、言葉で、それが無理なら態度で、伝える。常連さんにもなると、話しできるけど、話ができくてもかまわない。基本的に照れ臭い。


今日のランチはドタバタで完売。完売は嬉しいけど、喜んでいられないのは、あまりに自分の手が遅いし、反省が多いから。あのトーストは、きっと冷め気味だった。ほんまごめんなさい。時間がないときは少しのミスが尾を引いて、それが重なれば致命的大きくなる。
さらに気がつけば野菜を盛りすぎている。こんな寒い日に生野菜は、逆に体を冷やすというのに盛りすぎている。


だから寒い日には、コンソメスープを可能な限りつけようと思う。

看板娘は昨日の「アナグマ」のことを今日は「ヤマネコ」と表現していた。どないやねん。

2016年12月27日

アナグマと看板娘

野生の獣と顔を合わせることなど、都会で住んでいたらあまりないけれど、昨日の夜中、看板娘が家の勝手口でアナグマと遭遇したらしく、朝からテンションがおかしくなっていた。おかしくなりながら、懸命に伝えてきた内容は、こうだった。
勝手口を開けてゴミ袋を閉めようとしていたら、そのすぐ足下にほっそりしたアライグマのような表情をした茶色い生き物がいて、置いていた生ゴミのゴミ袋をゴソゴソと漁っていた。それを見た途端、体が固まってしまったんやけど、こっちに向かってその生き物がソロソロと入ってきそうだったから、ものすごい勢いで「バンッッ!!」と扉を閉めた。という内容だった。

それ以来、今日1日、アナグマの画像を見て、「あーーー」とか「ウワァ〜。」とか「ぃやーーー」とかぶるぶるして頭を振っている看板娘。


僕にできることは、珈琲を淹れることだけだから、とりあえずアナグマのことはひとまず置いてみて、珈琲でも飲みませんか。いや、むしろ、さらにアナグマのことを語るために、珈琲でも飲みましょう。

2016年12月26日

自分を信じる


どれだけ準備をしていても、やっぱり全てはうまくはいかない。準備の努力ができていなければ、もっとうまくはいかない。


僕らができることを、僕らのリズムでやり続けることが、ここで立つ自信になってゆく。

休日、父親69歳


父親が誕生日だった。69歳になった。
顔面神経麻痺みたいのものを患って、顔の半分が少し引きつっていた。今でも現場に立って仕事をしている彼の、苦労や覚悟はいかほどだろう。
プレゼントにライトを贈った。もう父親が変わることなんて誰も望んでいない。灯台のように、ただ在るだけで灯りを放ち、それを頼りに荒波を航海する船があるように、もうすでに69年も生きてやってきたことが、何をせずとも灯りになって周りを照らしているから、少しは力を抜いてほしい。そんなことを思って、ライトに決めた。灯台のような。
問題は、彼が力を抜けないのは、心配をかけている僕らのせいかもしれないということだ。

ごめん。いつもありがとう。変わらなきゃならないのは、僕らだ。

2016年12月24日

24(土)、営業!


本日24日の土曜は営業しております。明日12/25の日曜はお休みをいただきますので、本日、ぜひ憩いの時間には、いらしてください。


お待ちしております。

2016年12月23日

23(金)、24(土)、営業!


本日23日の金曜の祝日は、営業しております。ぜひ憩いにいらしてください。珈琲、紅茶、軽食、甘味、ご用意してお待ちしております。

店主の徒然日記

ここ数日、サンドウィッチをやたらと作っている気がする。それもこれも頼んでもらえるからで、どれだけ忙しくても、頼んでもらえる喜びと、作る楽しさにやっぱり満たされとる。好きだな、この仕事。そう思う。好きでもどうにもならないこともあるのかい、神様よ。答えは霧の中。



実は1週間ほど前から家のインターネットが繋がらなくなった。愛用していたMacが致命的に壊れ、ネット環境が少し変わったせいだろうけど、どう足掻いても解決できなくて、やらねばならぬことが山積みになっていくばかりだった。
そんな中、今日はいつもカウンターで飲む常連さんが、ふと奥さんの話をしてくれた。奥さんが病気になってから動くことが不自由になって、量も食べれなくなっていったらしい。そこで彼は今まで買ってきたお弁当を買うことをやめて、自分で少なくても優しい料理を作るようになった。キッチンに立ったことすらなかったのに。お皿の色合いや形を変えて奥さんが飽きないようにした。量が少なくても、もう少し食べたいなとゆう量を美味しく盛り付けられるようにしたりした。とゆう話だった。


ねばならないこと、と自分がしたいこと、をごちゃ混ぜにして進んでいく。いや、進むなんてスマートなもんじゃい。ごろごろ地を這うように転がせればいい。それでも幸せなことなんやろうな。自分がしたいことを見失っちゃいないわけやから。誰かのせいに、なりそうでならない。しそうでできない。そんな弱さも強さを助けてる。


今を楽しんで、その今の積み重ねが、自分だけの道になるなら、それでいい。指させない未来だって、今を重ねれば向かうところが見えてくるんだ。

2016年12月21日

赤子のようや


赤子のようやな。輝いた真っ白な珈琲フィルターたち。昨日世代交代したところ。そして酸いも甘いも重ねてきたフィルターたちも手前に。
これからいろいろ抽出経験して、たくましい味を出せるフィルターになってゆくん。人間みたいだ。

店主「わぁ〜。赤子のようや。真っ白なフィルター。」

看板娘「…。これからどんどん、汚れてゆくんやね〜。」

店主「…。!」

まさに看板娘のまっすぐな表現ですが、嘘のない的を得た表現かもしらん。僕も十分に汚れてきたし、汚れてこれたやろうか。これからも逞しくなりたいし。

気持ち良いフィルター


今日は珈琲と紅茶のフィルターを新しくしました。明日は、一段と澄んだ味わいになると思います。


カウンターにゴロゴロとクリスマスが転がっていますよ。

2016年12月18日

今日のスコーン


今日も1日ありがとうございました。珈琲や紅茶を淹れられることが、幸せです。スコーンもたくさん出ました。来週も仕込みに励むようです。

明日はお休みをいただきます。
よろしくお願いします。

18(日)、営業!


本日18日の日曜日は営業してます。
え。店主がより猿っぽくなってやしないかって?そんなことないですよ。いつもどおりです。


ブランコだって手伝いますし、


ショップカードだって配ります。

これ、常連さんがくれたんです。「マスターにそっくりだったんで。」って。え。ええ。人は皆、猿でしたからね。
珈琲とのコラボレーションが奇跡的。豆まで持ってるんですよ。この猿。


なんかね。嬉しいんです。こいつ可愛くてね。

本日もマイペースに営業していきたいと思います。いつもありがとうございます。

2016年12月17日

たまごと店主と誰が猿や


たまごとの付き合いは長いもんです。たまごがなかったら、たぶん僕の見る世界は彩りを無くしていた。白黒写真のように。ああ、たまごよ。どうして君は黄身はきみは。どこ行ってもタマゴサンド。何にもたまごをのっけてください。納豆にだってたまご。それにもあれにもたまごは合う。あかん、きっとコレステロールすごいわ。

たまごってやっぱりふわふわにするには、柔らかく混ぜて、空気をふくませて、焼くとええんかなと思う。とことん混ぜてから焼くと、また違った姿と食感になる。火加減がほんまに難しい。フライパンの上でどれだけ撹拌できるか、躍起になってかき回しとる自分がおる。

オムレツセット頼んだお客さん、店主は気狂いのようにフライパンを振って、たまごを撹拌していますよ。厨房はのぞかないでね。そうそう、猿になって月に帰ってしまうから。

誰が猿や。

立ち上がれー


立ち上がれー、立ち上がるんだー、ジョー。と言われた気がしました。

17(土)、18(日)、営業してます!


おはようございます。今まさに焼かれるのをまっているチョコスコーンたちです。

本日17日土曜日と、明日18日の日曜日は、営業していますとも。合い言葉は、「暑いですね。」にしませんか。あまりに寒いので。合い言葉には、果物つけましょうか。へへへ。自由なな店だな。

それでは、心をこめて1杯1杯いれさせてもらいます。ぜひいらしてください。

2016年12月16日

今できること


今日は寒かった。びっくりするくらい寒かった。朝は軒先きの水打ちをして、寒い空気を胸いっぱいに吸い込んだら、気持ちよかった。これくらい寒い方が好きだな。

看板娘はスコーンの仕込みを着実にこなしてゆく。
僕はグラタンを作る。


ミニグラタンはできるだけ優しいあじわいに。こんなに寒くちゃ胃もびっくりして縮み上がってしまっとるやろうから。


僕らができることはなんだろう。
今僕らができることは、この一つ一つに、感謝の気持ちを込めることだ。お客さんの手に渡る、口に入る、この一つ一つに、心を込めることだ。

おはようございます。

寒い!ですね。風邪ひかないよう、暖かくしてください。
軽食に、あるだけですが、あったかいスープ、作りました。

寒さにまかせて


豆を触っていると心が落ち着く。今日はストロングブレンドを飲んだ。ミルクにも合うし、チョコレートにも合う。


仕入れた豆は、目で選別する。やっぱり非水洗の豆は欠点豆が混入する。それが味わい深さになるということもあるけど、ばうむブレンドではそれをある程度しっかり取り除いて、全体の丸みを追求したい。どんな時にもそっと寄り添える珈琲を目指して。


食感って大事やなって最近思う。パリパリするものと、ネバネバするもの。柔らかいものと硬いもの。喫茶店の軽食なんて日々のことだから、食べてて噛むことが楽しくて飽きないものがいいですよね。

今日はほんとに寒かった。皆さん、風邪ひいてませんか。

2016年12月14日

ポインセチア


僕らは皆、分かり合えないことの方が多い。自分の考えてることや感じることを共有したいけど、人はほんとにそれぞれ違う。生まれも、育ちも、何に影響を受けたかも、寝る時の枕の高さまで、おそらく、ことごとく違う。それでも時間を重ねることで見えてくる背景をもって、培ってきた互いのものを尊重したいと思えるようにもなる。互いを消し合うことなく。それでもわかりあいたくて、弱くなって、自分を守るために責めてしまうんだ。

常連さんからいただいたポインセチア。きれいだな。こんな小さな店に、こんなに素敵なポインセチアは身に余りはしないか。
でも、自信がなくなる日は、この花を見ていたいと思った。ありがとうございます。

2016年12月13日

休日の空


休日の空が青くて。雲がきれいで。
だからもう今日は全てを休みます。って言えそうなくらいだった。

今日の諸々

今日のランチ。最近よく売り切れるようになった。それでもやっぱり売り切れるたびに感激してしまう。ありがたい。まだまだ美味しくしたい。


今日は1日しとしとと雨。雨の日は音が響くから好きだ。
帰りの車は雨がザーザーゆってた。
車のワイパーをマックスにすると、ものすごいせっかちに動く。注文が立て込んだ時の厨房の自分みたいに。でもワイパーはその能力を存分に発揮してくれる。僕みたいに空回りはしていない。ワイパー、僕らは君がいないと前すら見えないんだよ。小さな力持ちだ。ちくしょー。


スコーンが最近またまた美味しそうにふくらんで焼けとる。ロスになるスコーンは僕の胃袋におさめられるんやけど、最近それが回ってこない。よくお客さんに食べてもらえとる証拠なんやけど。今度焼きたてを堂々と買ってやろうかと思っている。


看板娘は首から肩、そして腕が痛いと言っている。日ごろからサイフォンフラスコを3台ぶら下げ、お盆の上に食器をのせ、階段を昇り降りしてる。ひょっとして誰か人間を一人、お盆にのせれるんじゃないか、くらいに思ってしまう。肩やら首やら腕やらに疲労がたまる。さらに寒いから凝りがひどくなっとるか、寝違いみたいになっとるか、いずれにせよ無理せず大事にしないと。
そう思って彼女を振り返ると「きっとくるーきっとくるー」とあの某ホラー映画の主題歌を口ずさんでいる。なぜ、このタイミングで。「てい子がくるよ〜」って。さだこやろ。貞子。てい子てなんやねん。


ミニチーズケーキが焼けた。ミニチーズケーキ20セットの予約が入った。なんの取り柄もない素朴なチーズケーキなのに。物好きなお客さんだ。でもスキップするくらい嬉しいです。ありがとうございます。

2016年12月10日

10(土)、営業!


おはようございます。寒くなりましたね。猫背が余計に猫背になります。うちには猫がいるんやけど、やっぱり猫は猫背ですね。丸まっとります。

本日10日の土曜日は通常営業しております。明日11日の日曜日は、お休みをいただきますので、ぜひ本日中、憩いの時間にはお越しください。
スコーン焼きたてです。珈琲や紅茶も一杯づつ今できる美味しいものを淹れます。懐かしの喫茶メニューを準備してお待ちしています。


本当にいつもありがとうございます。