2016年5月2日

店主の徒然日記


昔、まだ成人してない学生の頃、兄に言われたことがある。「おまえが生きていくには、他の人より強くならなあかん。」向き合えない僕は茶化そうとしてたけど、本当のことが伝えられる時は耳も心もどうにも避けられないから、涙だけがだくだくと出てきたことを思い出す。
人の在り方なんて変えられない。自分とゆう人間すら充分複雑なのに。自分が変わることすら手に負えないのに。自分を生きることと、社会に順応することは、相反しているようで、自分を平衡に保つことにつくしてた。

気づけば35歳。強くなれ、と言わんばかりの出来事に包まれていた。今日なんて細かいことを気にすれば袋叩きのようだった。それは弱くなっとるからで、いや、弱くなれとるからだろう。強くなるためにはまず弱さを見るしかないんだろう。

風が吹いて、槍が降って、倒れそうになって、時に倒れたフリもして、時間をかせいで、回復して、またソロリと立つ。その内図太い根っこができて、傷をかばってくるんだ幹も太くなって、ここにドンと立てるように。同じことの繰り返しのようで、これはきっと螺旋階段なんだと、言い聞かせて。