2014年12月5日

ナポリタンと店主


今日のナポリタン。
ナポリタンのファンになったのは、子どもの頃のことだ。私はどうやら、ペースト状のほうれん草やレバーなどの離乳食を美味しそうに食べていた赤ん坊だったらしい。残っていたその頃のわずかな写真も、首がすわっていない折なのにソファのど真ん中に一人で座って写っていた。そんな構図で撮った親も私もハートが強いとしか思えない。
物心ついた時から、ケチャップとマヨネーズが好きで、摂取しすぎた時は案の定体調をよく崩した。大学の時、お金がなくなってマヨネーズご飯を続けていた時は胃腸炎になった。そんな私も成長し、和食の美味しさにも出会えた。体に馴染む日本食が、どんどん好きになる。この年になっても、まだまだ美味しいと思えるものに出会えることがありがたい。でも、ナポリタンは故郷のようにずっと好きなまま。
だから、いろんなものと出会いながら、もっと美味しくしてゆきたい。それにしても店を始めてから気づいたことだが、私の周りには美味しいものを掌で作る師たちがいる。その背中は大きい。追いかける背中があることがまた、幸せなことなんだろうな。